損切り注文と利確注文:初心者のための出口戦略ガイド

取引に入る前に出口を決めておくことは、トレードで最も役立つ習慣の一つです。ストップロス(損切り)注文とテイクプロフィット(利確)注文を使えば、出口をあらかじめ設定できるため、冷静なときに決めた判断を、寝ている間でも実行できます。ただし、これらは道具であって盾ではありません。それぞれがどのように動くのかを正確に知っておくことが大切です。
主な注文の種類
- ストップ成行注文(単にストップロスとも呼ばれます):トリガーとなる価格(ストップ価格)を決めておきます。市場価格がそこに達すると、取引所はその時点で最も良い価格で売る(ショートの場合は買う)成行注文を出します。ほぼ確実に約定しますが、約定価格がストップ価格より不利になることがあります。
- ストップリミット注文:ストップ価格に達すると、あなたが設定した価格で指値注文が出されます。受け入れる最も不利な価格をコントロールできますが、市場が指値を一気に通り越して動くと、注文がまったく約定せず、ポジションが残ったままになることがあります。
- テイクプロフィット注文:価格が有利な方向に動いて目標に達したときにポジションを決済し、計画していた利益を確定させる注文です。プラットフォームによって、成行注文または指値注文として執行されます。
- トレーリングストップ:価格が有利な方向に動くと、一定の金額または割合だけ後ろを保ちながら追いかけていくストップ注文です。逆方向に戻ることはありません。価格がその幅だけ反転すると注文が発動します。
名称や細かな挙動は取引所によって異なるため、頼りにする前に、利用するプラットフォームのヘルプページを読んでおきましょう。
どこに置くか
ストップロスは、キリのいい数字や「このくらいの損なら耐えられる」と感じる位置ではなく、自分のトレードの根拠が崩れたと判断できる位置に置くべきです。価格がサポートゾーン(支持帯)の上で踏みとどまったことを理由に買ったのなら、そのゾーンの少し下にストップを置き、通常の細かな値動きの余地を残すのが一般的に理にかなっています。わかりやすい水準ぴったりに置くのは危険です。多くのトレーダーが同じ場所にストップを置くため、そうした水準を一時的に突き抜ける動きはよく起こります。
テイクプロフィットの目標は、過去に売り手が現れた次のレジスタンスゾーン(抵抗帯)の少し手前に置かれることが多いです。ストップと目標の位置が決まれば、ポジションサイズを計算できます。つまり、ストップに達した場合でも、許容できると決めた金額だけの損失で済むように、どれだけ買うかを決めるのです。
架空の例
以下の数字は説明のための架空のものです。5,000ドルのトレード口座があり、1回の取引で取るリスクを最大1%、つまり50ドルにすると決めたとします。あるコインを2.00ドルで買いたいと考えていて、チャートを見ると、価格が1.80ドルを下回ればその判断は誤りだったことになります。これは1枚あたり0.20ドルのリスクです。
ポジションサイズは50ドル÷0.20ドル=250枚で、購入額は500ドルです。ストップロスを1.80ドル、テイクプロフィットを2.40ドルに設定します。ストップに達した場合の損失は約250×0.20ドル=50ドルです。目標に達した場合の利益は約250×0.40ドル=100ドルで、取ったリスクの2倍です。手数料によって、どちらの結果もわずかに目減りします。
代わりに10%のトレーリングストップを使い、価格が2.50ドルまで上がった場合、ストップは2.50ドルの10%下である2.25ドルまで引き上げられます。そこから下落すれば、取引は約2.25ドルで決済され、利益の一部を残すことができます。
スリッページ、窓、閑散とした相場
スリッページとは、想定していた価格と実際に約定した価格との差のことです。急な値動きの最中にストップ成行注文が発動すると、板に残っている買い注文に向けて売ることになり、その価格はストップ価格を大きく下回っている可能性があります。上の例で、価格が急落して1.70ドルで約定した場合、損失は50ドルではなく250×0.30ドル=75ドルになります。
暗号資産は24時間取引されていますが、流動性はどの時間帯も同じではありません。週末や祝日、夜間の閑散とした時間帯は板の注文が少ないことが多く、価格が飛びやすくなります。急な値動きによって価格がストップ価格を一気に飛び越えることがあり、トレーダーはこれを「窓(ギャップ)」と呼びます。その場合、ストップリミット注文は約定しないまま残り、ストップ成行注文はより不利な価格で約定することがあります。どの注文方法でも、正確な価格での決済を約束することはできません。
レバレッジと強制清算
レバレッジとは借りた資金を使って取引することで、利益も損失も大きくなります。10倍のレバレッジでは、価格が10%逆方向に動くと、差し入れた資金である証拠金(マージン)がすべて失われる計算になります。実際には、ポジションを維持するには一定額以上の証拠金が必要なため、通常はそこに達する前に取引所がポジションを強制的に決済します。これを強制清算(ロスカット)と呼びます。さらに手数料もコストとして加わります。
レバレッジ取引でのストップロスは、清算価格よりも十分手前に置く必要があります。そうしないと、ストップが機能する前に清算されてしまいます。初心者にとって最も安全な選択は、利用する取引所が証拠金と清算をどう計算するのかを完全に理解するまで、レバレッジをまったく使わないことです。
学習目的の情報であり、投資助言ではありません。暗号資産は価格変動が大きく、損失が生じる可能性があります。
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